SMAPの解散日に生まれた噂とは?噂の誕生秘話(後編)

 

噂の誕生秘話(前編)はコチラ

https://birdman.tokyo/journal/life/uwasa20190614/

  

噂の「しごと」。楽しいものを作るより、楽しく作ることが大事

 

風間「お二人になってからはどんなお仕事をされましたか?」

長谷川「これは印象深いやつかな。これ、何の広告だと思いますか?」

 

 

風間「脇なので…制汗剤とか?」

長谷川「近いですね!脇の黒ずみを取る商品の広告なんですよ。まあ、僕らは《噂》って名前の会社なんで、『噂になる動画を作ってください』っていうオーダーを頂いたんです。でも動画だけで噂になるっていうのはなかなか難しいので、それよりも《脇をメディアにした広告代理店》というものを作った方がニュース性があるんじゃないかなと思ったんです。

 

脇をメディアにした広告代理店「ワキノ広告社」のサイト

 

『Instagramとか、個人が広告になる時代がやってきた。でも実は、みんな脇っていうメディアを2つ持ってるんですよ』ってね。モデルさんも自分たちで探したんですけど、100人以上の応募があったんですよ。僕らがやったことはこのサイトを作ったことだけ。でも、例えばこんな風に雑誌や新聞に載ったり、ニュースでも取り上げてもらったりしたんです。」

 

 

風間「わあ、大きく載ってますね!このニュースもなんだかエイプリルフールみたい(笑)」

長谷川「エイプリルフールみたいな企画は、エイプリルフールじゃない時にやったほうが話題になって、噂になるんです。

 

あとは十六茶とかのお仕事もやりましたね。高橋名人って知ってます?僕らが小学生くらいの時はファミコン全盛期で、めちゃくちゃ速くボタンを押す『16連射』っていう高橋名人の技が話題だったんですよ。だから十六茶のアサヒ飲料さんに、『16といえば高橋名人しかいない!』と言って、《高橋名人の16連ダッシュ》というゲームを作らせてもらったんです。」

 

高橋名人の16連ダッシュ

 

長谷川「このゲーム、結構すごいのが、アサヒ飲料さんの仕事なのに、別の企業のアイテムが10個以上出てくるんです。アイテムとして、わさビーフとか、ブラックサンダーとか、パイン飴とか…。これの何がいいかっていうと、それぞれの企業がTwitterのアカウントを持っているので、Twitter上でこのゲームを宣伝してもらうと、自然と拡散され、噂になることができるんです。」

風間「ゲームだと皆さん遊んでみたくなるだろうし、話題にもなりますね!」

 

長谷川「そうそう、実は僕たちキャラクターもたくさん作っているんです。例えば、『駅すぱあと』っていう乗り換え案内がやってる『駅すぱモール』っていう通販サイトがあるんですけど、この駅すぱモールの『駅すぱモー』というキャラクター。これね、見ててください。なんとひっくり返すと…」

 

駅すぱモールのキャラクター「駅すぱモー」はひっくり返すと牛から電車に変わる

 

風間「え!電車になった!すごい!」

長谷川「こういう小ネタを考えて、やってるんですよ〜。」

 

風間「なるほど。やはり《噂》という名前の会社だからこそ、いかにして噂を作るか、ということを日々考えながらお仕事をされてる感じですか?どんどん新しい噂を作っていくぞー!みたいな。」

長谷川「とにかく噂を作るのが仕事、とは思ってますけど、我々としては作るのが楽しけばそれで良いかな、とも思ってますね。」

ムーポン「毎日笑ってるとか、そっちの方が大事です。結果として、それがクライアントや顧客のためになりますしね。」

 

長谷川「エードットグループへの貢献としては、売り上げや利益というよりは、『話題を作る』とか『噂を作る』ということの方が大事かなと思っていて、『あ!あの仕事もエードットグループがやってたんだー!』という風になるといいなと思ってます。」

ムーポン「でも我々は数字面でも、ちゃんと結果を出してますからね。着実に働いて、噂を作る。」

風間「噂を作ることで、また新しいお仕事が来たりしますもんね。」

 

長谷川「あとは、一緒に働いている人が、楽しんでくれると嬉しいですね。これは僕の中でずっとテーマとしてあります。クライアントさんに『仕事じゃなかったみたいっすわ〜』って言われるのが一番嬉しいです。」

ムーポン「これは僕ら、結構よく言ってもらいますね。」

長谷川「僕はいつも『打ち上げより楽しい打ち合わせ』をしようと思っているんです。僕がお酒が飲めない、っていうのもあるんですけど(笑)仕事でストレスを溜めで、それを飲みの場で発散する、みたいなのは僕は嫌なので、そうじゃなくて、『仕事自体がストレス発散の場なんだぞ』と思っているんです。僕のTwitterのフォロワーには学生さんも多いんですけど、そういう人たちが僕らを見て、『こういう人たちでも仕事できるんだー』とか、『仕事って楽しいんだー』って少しでも思ってもらえたらいいな、と思ってますね。」

 

噂の「ゆめ」。誰かに頼まれて夢が生まれる

 

風間「今後やってみたいことや、夢などがあれば教えてください!」

長谷川「そうですねえ、クライアントさんに提案したいことは沢山ありますけど、仕事とか会社についていうのであれば、今のままで良いっちゃ良い。」

ムーポン「僕もそう思うんすよね。家に帰って、『ああ、今の状態がこれから先もずっと続くといいな〜』と。」

 

長谷川「まあ、もうちょっと大きな仕事はしたいっすかね。大企業のロゴとかスローガンとか。」

ムーポン「やってなくはないんすけどね、わかりやすく大きいやつをやりたいですね(笑)くもんいくもん、くらいのね。目の付けどころがシャープでしょ、くらいの。」

長谷川「そういう大きいものもやっておきたいですね。流行語大賞だってとりたいです。まっきー(牧野)やあっくん(伊達社長)は現状に満足していなくて、こらからどんどん会社を大きくしようとしています。もちろん僕も協力したいですが、あまり得意ではなさそうなので…まずは『毎日仕事を楽しむ』のを大切にしていますね。」

風間「なんだか、良いですね。すごくお二人の色が出てていて、わかりやすいです。」

 

長谷川「あんまり将来のことを考えられない、っていうのもあるんですけど、1年後が想像できるような生活を歩んでちゃダメなんじゃないか、と思ってます。結局なんだかんだ言って、広告は10年間以上続けてはいるんですけど、広告って色んなことができるから飽きないのがいいですよね。」

風間「じゃあ今後も色々できそうで楽しみですね。」

 

長谷川「やりたいことはあるか?っていう質問だったと思うんですど、考えてみたら全部やりたいことなのかもしれないですね。お題をいただく度に、『これはやりたいな』と思って提案してるんで、『提案したけど出来なかった』っていうもの全部、今もやりたいことだったりするんですよね。僕は0からだと、あまりやりたいことって思い付かないんですけど、クライアントから『これをどうにか宣伝してくれませんか?』って相談が来ると、『こういうことをやったら面白いんじゃないかな?』って、やりたいことがその都度生まれるし、それを実現することで相手からも感謝されるし、自分たちの『こういうことがやりたい』っていう欲みたいなものも満たされる。だから、広告っていいなって思いますね。」

ムーポン「やりたいことを仕事で叶えさせてもらって、お客さんだけじゃなく自分まで幸せにしてもらってますね。」

 

噂の「てつがく」。仲間が5時間悩むなら自分が5分で考える

 

風間「そうだ、最後に1つよろしいですか。このエードットジャーナルって、一緒にお仕事をさせていただいているクライアントや、この会社で働きたいと思っている求職者や、エードットを応援して下さる投資家といった、社外の様々な方に向けてのメディアなのですが、一方で、社内のメンバーにも見てもらうことで、『今まであまり関わりがなかったけど、あの人とチームを組んで仕事をしたら楽しそうだぞ』とか、『あの人は普段は喋らないけれど、こんな熱い想いを持っていたんだ』とか、そういう発見があればさらに仕事もしやすくなるし、より良い会社になるのかな、と思ってるんですよね。」

 

長谷川「そうですねえ。それで言うと社内の人には対しては…、皆さんわりと声をかけてくれるんですけど、企画とかで困ったことがあった時にも、気にせず声をかけて欲しいなって思ってますね。『相談したら迷惑かな…』と思って、自分で抱えがちな人が多い気がするんですけど、僕は考えるのが好きだし、自分で言うのもアレですが企画は得意なので、迷惑とか思わなくて大丈夫です。例えば、新卒の子が5時間かけて企画を考えたとしても、なかなか案が出てこなかったり、そもそも根本的な所が間違ってたりとかってあるじゃないですか。そういう時は僕に5分だけ時間をくれれば、企画も出せるし、考えるポイントとかも伝えられるので、その人の4時間55分は節約できると思うんです。そういう感じで僕を使ってくれたらいいな、とは思ってますね。頼んだら悪いかなとか、忙しそうかなとか、勝手にみんな決めちゃうけど、別に僕は考えることが好きで、呼吸と一緒なんで、気軽に声かけてくれたらいいのになって思ってます。」

ムー「そうですね。考えるのが仕事だからね。頼ってくれれば嬉しいです。」

風間「そんな風に言ってもらえたら、すごく心強いですね。」

 

長谷川「リクルートの部分だと、《噂》は特に人を増やす予定はないですけど、別に《噂》じゃなくてもエードットに入っていただければ、職種に関係なくグループ内で一緒にお仕事することはできるので。まあ、さっきも言ったんですけど、僕らと一緒に働いたら『仕事って楽しいな』って思ってもらう自信はあるので、ぜひ来て欲しいなと思いますね。あとは株主については…株を買ってください!株価を上げてください!(笑)」

風間「ストレートですね!(笑)でも私も会社の株を上げるためにも、広報頑張ろう!って思って仕事してます(笑)」

ムーポン「すっげー正直に言いましたね(笑)素直〜」

 

長谷川「でも、自分の株を上げていけば、自然と会社の株も上がるんじゃないですかね?」

ムーポン「おお〜。1コピーもらいました。(拍手)」

風間「そうですね!今日はたくさんお話できてよかったです。ありがとうございました!」