大盛況「からあげクンBAR」ができるまで。エードットが目指す理想のチームとは。

 

風間「こんにちは!広報の風間です。本日は、4月15日から5月6日まで開催されていた、ローソンさんの商品である『からあげクン』をテーマにしたビアガーデン《からあげクンBAR(バル)》に携わったチームの皆さんに集まっていただきました。『夢を応援する社会をつくる』という言葉を掲げるエードット。そのオウンドメディアであるa.journalでは、働くメンバーの『想い』に焦点を当てて、情報発信していきたいと思っています。本日はどうぞよろしくお願いいたします!」

小野川、石曽根、桑山、三橋、黒羽「よろしくお願いします!」

 

手前左より小野川、三橋、桑山(桑は桒の字)、奥左より黒羽、石曽根

 

<からあげクンBARとは>

コンビニエンスストア「ローソン」の人気商品でる「からあげクン」が楽しめるビアガーデンとして、東急百貨店 渋谷本店の屋上で2019年4月15日~5月6日まで開催された期間限定のイベント。からあげクン生誕33年を記念した誕生パーティーから始まり、イベント期間中はからあげクンを使用した創作料理や、平成に発売した味と令和に発売される味が同時に楽しめる「平成・令和セット」など、からあげクンBARでしか食べることのできないオリジナルメニューを提供した。ターゲットは男女問わず若年層からファミリー層を中心にしており、酒類を提供することで、平日も多くの仕事帰りの会社員を誘致した。

 

「ファンであること」を楽しんでもらう場をつくろう 

 

風間「それではまず、『からあげクンBAR』という企画が動き出すまでの経緯について、プロデューサーの小野川さん、教えていただけますか?」

小野川「からあげクンの誕生日である4月15日には、毎年ローソンさんがそのタイミングでプロモーションをやっていたんです。今年は『超(スーパー)からあげクン』という新商品が5月に発売されることが決まっていたので、その発売の盛り上げに繋がるようなプロモーションを企画するようご依頼いただいたのがきっかけです。からあげクンは今年で33歳。その間ずっと積み上げてきたものがあるから、ファンの方がとても多いんですよね。」

 

風間「ほんと、ファンがいっぱいいますよね。この前からあげクンBARに行ってきたよと友達に言ったら、男女関係なく羨ましがられました。『えー!いいなあ!からあげクン大好き!』って。」

小野川「そうなんですよ。だから、ファンの皆さんの声を可視化できるような“場”を作ることで効果的なプロモーションができるんじゃないかと「からあげクンBAR」の企画案をローソンさんと一緒に考えさせてもらったんです。ファンが楽しめるリアルな“場”があることで、ファンであることに喜びを感じて、SNSでどんどん発信してくれるのではないかと考えました。」

 

風間「なるほど。そのような経緯でからあげクンBARは考えられたんですね。」

小野川「はい。それに今年のゴールデンウィークは10連休だったので、SNSで話題になるようなイベントを作ることができれば、からあげクンのプロモーションを成功に導く、とてつもない可能性を秘めているような気がしたんです。だからこそ、あえて渋谷で勝負したかった。」

 

風間「それで東急百貨店 渋谷本店の屋上になったんですね。」

小野川「そうです。渋谷にあのような場所があるなんて思わなかったので、本当にありがたかったです。東急百貨店さんの全面協力のもとで進めることができたことも、このイベントの成功のポイントだったと思います。さて、どこで何をするかが決まったら、今度はもっと細かく決めなくてはならない事が出てきます。例えば、オリジナルメニュー作るにしても、どういうメニューで、どういう提供の仕方をしたら、SNSに上げてもらえるか?ということを考えないといけないですからね。なのでそこから先は、石曽根、桑山、三橋、黒羽のチームで動いてもらいました。」

 

 

『少人数』×『適材適所』

 

風間「次は、からあげクンBARチームの皆さんがどのようにお仕事をされていたのか、というプロセスの部分をお聞きしたいと思います。ではまず石曽根さん。」

石曽根「僕の立ち位置はPM、プロジェクトマネージャーですね。企業間の折衝は僕がして、僕のサポートは黒羽。それと並行して色々モノも作っていかないと行けないので、立体物とかの制作は桑山さん、デザインは三橋、という役割分担ですね。《東急百貨店の上でからあげクンBARをやる》という話が決まったら、施工会社を決めて、そこからはゴリゴリゴリゴリ…、ひたすら折衝と進行の繰り返しですね(笑)決めることなんて、1000万個くらいありました(笑)」

 

黒羽「ほんとそうでしたね(笑)少ない人数で、多くの事を確認しなくてはいけないので、チーム内の共有も、いかに『短く端的に伝えるか』がすごく求められていました。立ち上げ当初はやる事だらけで、全員血眼でしたね(笑)」

 

桑山「どこの施工会社にするかを決めたら、次は具体的なデザインを決めていく。同時にお金の話も出てくるから、予算を考えつつ、抑えられるところは抑えるように努力する。さらに今回は、百貨店の屋上だったので、建築的に重さだったり安全性だったりで、作れるもの作れないものが出てきたりするんです。何が出来て何が出来ないかは、実際に聞いてみないと分からないので、ゾネさん(石曽根)が言ってくれたように、ひたすら折衝と進行の繰り返しですね。」

 

風間「なるほど。そのように何度も折衝と進行を繰り返しながら、4月15日のからあげクンの誕生日を迎えられたんですね。今日(取材当日)が5月15日なので、ちょうど1ヶ月前の事だと思うのですが、今、振り返られてどうですか?」

桑山「フルオーダーメイドのイベントで大変でしたけど、楽しかったですね(笑)」

風間「フルオーダーメイド?」

桑山「例えばテーブルに置いてあるメニューの板とかも、自分たちで切ってヤスリをかけたりしたんですよ。トレーも自分たちで選定して、そこに印刷したシールをみんなで手分けして貼ったり、とにかくなんでもしましたね(笑)こういう作り物は、三橋がデザインしてくれたんです。紙エプロンにブランケット、箸袋も。」

 

 

風間「この紙エプロン覚えてます。からあげクンBARに行った時、私もつけました。ブランケットも可愛いから、一緒に写真を撮りたくなりますね!こういうメニューやグッズは、皆さんで話し合ってから決めるんですか?」

石曽根「グッズはある程度サンプルを用意した上で提案して、どれにするか決まったら直ぐに黒羽に発注してもらいました。フードメニューは運営してくれるレストランと一緒に考えたんです。どうやったら一緒に写真を撮ってもらえるかな〜、って色々と悩みましたね。メニューが決まったら今度は、どんなお皿に盛り付けるか?って、また新しく決めなきゃいけないことが出てくる。」

 

風間「その皿選びはどなたがやるんですか?」

石曽根「みんなでやります。色んな種類のお皿をかき集めて、バーっと並べて、実際にからあげクンを盛ってみる。で、一番見栄えが良いのはどれかな?って。少人数だから、そういうことが出来ちゃうっていうのはありますよね。」

 

桑山「みんなで出来ることはみんなでやっちゃう。でも、それぞれ自分の強みを活かして仕事してます。例えば小野川さんも、石曽根さんも、一緒にお仕事する企業さんとの関係づくりが上手なんですよね。人と円滑にやり取りをする能力を持っている。それって自分にはない能力だから、すごいと思うんですよね。もちろんデザインだって自分じゃ出来ない。一般的な会社だと、自分の担当がもっと明確に分かれていて、そこからはみ出た仕事については、『ここから先は自分の担当じゃないんで』って感じになると思うんです。でも今回みたいな少数精鋭のチームだと、『あの人これが得意だったよな。じゃあ、あそこの領域は一緒にやってもらおうかな。』と行った具合で進んでいく。自分の強いところを活かしつつ、お互いに協力しあって仕事をしてるなって思いますね。」

 

風間「きちんと適材適所にポジションを振り分けることで、少人数でもスピード感を持ってプロジェクトを進めることが出来た、ということですね。インタビューをしている間も、皆さんの言葉の節々に、相手に対するリスペクトの気持ちを感じ取ることが出来たので、聞いてる私までなんだか優しい気持ちになれました(笑)ありがとうございます。」

 

 

「百貨店らしくない」をあえてする

 

風間「東急百貨店に行った時、エレベーターに大々的にポスターが貼ってあって、正直びっくりしたんですよね。あの色使いで、あのデザイン。いい意味で、『百貨店らしくない』というか。」

三橋「そうですよね。最初は『からあげクンの色あい』でデザインしてみたんですけど、BARって名前もつく訳だし、もっと『夜っぽさ』があった方がいいんじゃないかなという話になって、最終的にネオンのようなからあげクンになりました。百貨店にこの色使いってあまりないじゃないですか。だから結果的に、かなり目立つ事ができた。いつもの百貨店とは違う雰囲気を演出する事ができたんじゃないかなと思います。」

 

 

風間「そうですよね。百貨店の中では相当目立ちますね。百貨店の屋上となると、来店されるお客様って、どのような方が多かったですか?東急百貨店の渋谷本店となると、大人の女性というようなイメージが強いのですが…」 

石曽根「元々は、からあげクンの消費量が多い30代の男性をターゲットに考えてたんですけど、実際には男女関係なく楽しんでもらえたみたいです。ゴールデンウィークは若い人の割合が多かったみたいですけど、平日に一人で飲みにくるサラリーマンがいたり、外国からの観光客の方もいらっしゃいましたね。」

 

風間「外国からのお客さまもいるってすごいですね。情報発信はどのような形でされたんですか?」

石曽根「今回は、ローソンさん・東急百貨店さんの広報力が全てでした。メディアさん向けの試食会を実施いただき、TVや新聞、WEBメディアに取り上げてもらうことができました。また、前日のファンイベントを含めたSNSでの告知もあり、大きく拡散していきました。それに今回のイベントは、『来て頂いた方に写真を撮ってもらいSNSに上げてもらう』という事を目的にしていたので、そのような個人が持つ拡散力も加わり、結果として集客にも繋がったんだと思います。」

 

一人一人のプロフェッションを活かしたチーム作り

 

風間「そうだ、昨日からあげクンBARチームの皆さんで打ち上げをしてましたよね?そこではどんなお話をしたんですか?」

石曽根「まさにチームの話ですね。今回のチームはバランスが良かった。大きい会社だったら、もっと細かく役割が分かれていて、同じプロジェクトに携わる人が何十人もいたとしても、『ここからは先は関与しません!』って感じにならざるを得ない。うちの会社は今は役割分担が明確になっているけれども、もともとは全員なんでもやる!って会社だったから(笑)それがいい意味で残ってるのかな。あとはみんな思いやりがあって、本当に良い人なんですよ。だから言わずとも、お互いに足りない部分を補填し合えたんだと思います。」

 

風間「良い人材が沢山集まっていたとしても、チームとして機能するには、人と人とのバランスが重要になってきますよね。小野川さんはプロデューサーとして、どのように思われますか?」

 

小野川「誰かが必ず誰かのために頑張っているチームだったな、って思いました。プロジェクト自体、かなり大変だったとは思いますが、不平不満もほぼゼロで、笑顔が絶えないチームだった。クワさん(桑山)は立体物への知識が深いので、その知識をフル活用して、施工を最後まで仕切ってくれていた。ゾネ(石曽根)は相手の意見に耳を傾けながらも、企業間の調整しっかりやってくれたし、クロ(黒羽)はゾネに指示を受けたことを、一つも抜け漏らさずに、管理をして発注をしてくれた。そしてみっちゃん(三橋)は僕らが考えたことをデザインとして形にしてくれた。一人一人の個性であったり、専門性というのを、生かしてチームを組むっていうのが、プロデューサーとしての僕の仕事なんですが、エードットでの理想とするチームの形が今回実現できたんじゃないかと思います。僕としても、とても楽しく仕事をさせてもらいました。」

 

石曽根「それこそ小野川さんが頼り甲斐のある人だったから、正直成り立ったんだと思います。しっかりクライアントの意向を理解して提案し、バチっと決めてくれる。ほんと、助かりました。ありがとうございます。」

風間「みなさんの強みが生かされるような、バランスの良いチームだったんですね。みなさんが声を揃えて言う理由がわかりますね!」

 

 

「場所の力」を最大限に。チームで取り組む面白さ。

 

石曽根「イベントって、企業が何社も絡んでくるから、決めることも沢山で折衝も大変だし、やってるときはもう二度とやらない!って思いますけど(笑)終わったらいい思い出になりますよね。文化祭の前日みたいな感じ。それにスタッフとしても実際に入ったんです。」

桑山「そうそう。実際に現場に出てみると、もっとこうした方が効率よくなるんじゃないか?とか、色々気づく事ってあるんです。で、気づいたらその都度、変更していく事ができた。僕たちが現場を知ってより良くなるようアップデートし続けた事で、お客さんに喜んでもらえるイベントにする事ができたんじゃないかな、と思ってます。」

 

風間「現場を知ることって、すごく大切ですよね。特に人に喜んでもらうことが好きな人たちがエードットには集まってるような気がします。最後に、このプロジェクトを通して何か印象に残ってることはありますか?」

三橋「僕は今まで平面のグラフィックばかりやってきたので、お箸袋を作ったり、Yシャツのからあげクンの位置を決めたりと、色々と新しい事に挑戦ができて良い勉強になりました。」

 

桑山「僕もイベントづくりは初めてで、期間限定の『場』を作りたくて半年前にエードットに転職してきたんです。期間限定だからこそある、メディアの力だったり、お客さんの期待値だったり、そう言うものを経験してみたかった。今まで自分がやってきた事とは全く違う仕事だったから勉強になりましたね。今回みたいに『場所のパワー』を使って、発信していく事って増えてくると思うから、今後がすごく楽しみですね。」

 

黒羽「僕はフォローという役回りだったんですけど、大変な中でも皆さん本当に楽しそうにお仕事されているな、と思って見ていました。そんな楽しそうな皆さんと一緒にお仕事ができて嬉しかったですし、日々学ぶことだらけで、本当に勉強になりました。」

 

石曽根「クロみたいな存在がいないと、キツイっすよね。クロに頼んでおけば安心、って思ってたよ。ありがとう。みんなが言ってることをちゃんと理解して動いてくれるから助かりました。今こうやって振り返ってみた時に、『楽しかった!』って言えるの、すごい良いですよね(笑)みんなが心から『楽しかった!』って思えるプロジェクトに、また携わりたいなって思いますね。」

風間「今後も『場所の力』と『チームの力』を使った、素敵なプロモーションを期待してます!ありがとうございました。」